公開日:2024.12.19

更新日2024.12.19

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プレイングマネージャーが持つメンバー育成の悩みと解決法とは?

昨今、様々なデジタルツールの発達や法規制などにより、教育の方法はもちろん、
教育を受ける側の20代を中心とした若手世代の考え方や価値観にも大きな変化が起きています。

この変化に一番影響を受けているのが、現場で実際に教育をする管理職層、プレイングマネージャーの方々です。

今回は、そんな管理職の皆さんからいただくメンバー育成についてのお悩みと、その解決手段について、弊社執行役員 豊川に話を聞きました。
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これまで通りの「現場教育」の限界が来ている

いま管理職になっている世代は、現場で、とにかく背中を見て学ぶ、とりあえずやってみるというように「教えてもらう」のではなく、「見て覚える」ことでビジネスパーソンとして成長してきました。

こういったプロセスで積み上げた自分自身の成長体験があるからこそ、今でも日本の多くの企業は人材育成はOJT=現場教育中心、中には「社員教育は現場教育のみ!」という企業もあります。
しかし、この日本の人材育成を支えてきた「現場教育」は、いま大きな転換期を迎えつつあります。

 

その大きな要因となっているのが、コミュニケーション手段の変化とデジタルツールの進化です。

例えば、これまで訪問が基本だった営業活動も、メール、WEB会議ツールなどの進化により、オンライン化してきました。昔は、紙の提案書が当たり前でしたが、今では、データでのやり取りという風になってきていますよね。 また、ちょっとしたコミュニケーションの価値観も変化しました。昔はラインで休みの連絡をするのは失礼だ。と言われていましたが、今では、メールやチャットで連絡。わざわざ電話しなくてもいいという考え方の方がスタンダードになっている企業も増えてきているのではないでしょうか。

 

こういった変化についていけない管理職と、こうした変化がむしろ当たり前の環境で育ってきた、20代を中心とした部下との間に大きなジェネレーションギャップが生まれ、現場での教育がスムーズに進まない状態にっています。

さらに、今後、労働人口が減少していく中でプレイングマネージャー、つまり自分の成果を出しながら、マネジメントもしなければならないということまで求められていきます。現場の管理職にとっては、これまで以上に大きな負荷がかかっていきます。
こういった中、これまで通りの「現場教育」中心の社員教育で、果たして企業の将来を担う人材を育て、企業の成長を実現することができるのでしょうか。

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プレイングマネージャーが抱えるメンバー育成における悩みとは

まず1つ目は、“いまの管理職にとって、自分が育ててもらったような育成方法しか知らない”でも、それが通用しないという状態が起きていることです。
人は、基本的には自分が教えてもらったように教えようとします。ですが、様々な方法の発達によって、コミュニケーションがデジタル化したことにより、コミュニケーションの取り方をアップデートする必要があります。

今の管理職が教わってきた、

  • 見て覚える
  • 人間関係の構築は飲みニケーション
  • 厳しく指導されるからこそ成長できる

など、これらがいまの20代を中心とした世代にマッチするか、効果的かというと、難しいところです。 

なぜならば、コミュニケーションツールとしてのデジタルツールの進化に加え、

  • ハラスメントに関する意識の変化
  • 働き方の多様化

など、管理職の世代が20代だった時と比べ、考え方や価値観が大きく変わっているからです。結果、自分がこれまでやってきた、教わってきたやり方が通用しないということが起きています。 

 

2つ目の要因として、“変化は理解できているが、対応する余裕がない。時間がない”という問題があります。
労働人口の減少によって、育成やマネジメントに特化できる人は限られてくるため、プレイングマネージャーという形が多くなってきています。

  • プレーヤーとして自分の成果を出しながら、マネジメントもしないといけない。
  • でも、マネジメントやメンバー育成は、これまで知っているやり方が通用しない。
  • 変化に対応しないといけない状況を理解はできているけど、どのようにすればいいかは誰も教えてくれない。
  • つまり、自分でこれまでとは違う新しい方法を考え、進めていくしかない。
  • でも、正直、それに対応する時間も余裕もない・・・。

こんなプレイングマネージャーの悩みはとてもリアルで切実なものです。
結果、ハラスメント問題だけは起こさないように、メンバーに対して腫れ物に触るような、最低限の関わりしかできなくなってしまったり、とりあえず、離職だけはさせないようにやさしくして、注意すべきことが注意できない。など、まさに八方ふさがりの状態になってしまっているのではないでしょうか。

 

こういった状態を放置していては、もちろん社員は成長しません。OJTしかないのに、そのOJTですら、教える側もどう教えていいのかわからない状態になっている。
そしてこれはそのまま企業の将来を担う人材が育たないということにつながります。新しい世代が育たなければ、企業の成長は鈍化し、優秀な人材の流出も招くことになるのではないでしょうか。

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教育の本質は現場にあるリアルとデジタルの組み合わせでOJTをアップデート

ここまで、今の現場教育の問題となっている部分やその要因について話してきました。とはいえ、やはり教育の本質は現場、OJTだと考えています。現場で実際にやっている教育が、一番リアルですし効果的だからです。これを今の時代に合った形にアップデートする必要があると考えています。

プレイングマネージャーがメンバー育成において抱えている2つの悩み

  1. いまの管理職にとって、自分が育ててもらったような育成方法しか知らないが、それが通用しない。
  2. 変化は理解できているが、対応する余裕がない。時間がない。

これらの課題は、そのまま現場教育においてよく伺う、

  • 教える人によって「やり方」「質」もバラバラになり、教育が属人化してしまう。
  • プレイングマネージャーが都度教えることにより、マネージャー自身にも負担になり、「人件費」という大きなコストがかかっている。

という2つの問題につながっていると考えています。では、何から始めていくのが良いのでしょうか。

オンラインも活用した現場教育の学習プログラム化

こういった課題の解決のために、「現場教育の学習プログラム化」が効果的だと考えています。ではどう進めていけばいいのか、ここでお勧めしているのが「オンラインの活用」です。これまでの教育を、オンラインが効果的な内容についてはオンライン化して、教育をオンラインとリアルを併用した形にしていくことで、様々なメリットが得られます。オンライン化のメリットは次の4つだと考えています。

  • 記録 :教育の内容を履歴やコースとして蓄積することが簡単
  • 再現性:誰が見ても同じ内容、クオリティの教育を提供できる
  • 手軽さ:場所や時間にとらわれず、いつでもどこでも学べる
  • 個人に合わせやすい:いつでも何度でも学びなおすことができる。また振り返ることができる

時代の流れによって、対面、手紙、電話、メール、WEB動画など、方法は入れ替わったりなくなったりしたわけではなく、加わってきたと考えています。実際どの方法も今なお使っていますよね。付箋のように、紙に書く方がいい時もあるし、実際にリアルで伝えた方が熱が伝わる時もあるのですが、実は現場教育でよく行われるロープレはzoomでやった方が、録画もできるし、後で自分の音を聞きなおすこともできたり。

また、一番大きいのは、何度でも学びなおせるという部分だと考えています。


最初に教えてもらって、教えてもらった通りに進めていって少し経った時に、なぜか上手くいかなくなるという経験はありませんか?

いつの間にか、教えてもらったやり方と、少しだけずれてしまっていたり、慣れてきて引き出しが増えたことによって迷いが生まれてしまったり。そんな時にも、オンラインを活用して記録しておけば、いつでも、元の正しい形を何度も学びなおすことができます。これはオンラインの大きなメリットだと思います。

 

【実例】OJTで行っていた営業研修をオンラインで学習プログラム化

ここで、実際に弊社で行った取り組みを紹介したいと思います。完全にOJTだったセールスパーソンの育成をオンライン学習プログラム化した取り組みです。弊社が提供しているオンライン学習システム「Smart Boarding」を活用して、これまでの営業の現場教育をオンラインで学べる「セールスパーソン育成プログラム」として実施するようにしました。

ここ数年、弊社も採用を強化しており、Smart Boardingをはじめ、様々なサービスを展開しているので、セールスチームにも、新卒・中途メンバーが毎月入ってきています。このメンバーの研修を、毎回OJTでやっていこうとするとかなり大変で、既存のセールスメンバーの負荷がとても大きかったんです。その問題解決のためにこの取り組みを始めました。

では、実際どんな感じで作ったかというと、写真のような形です。

サムネイル等はきれいにしていますが、実際やっていることは、かなりシンプルです。現場のトップセールスは、各営業プロセスで、どんなことを意識しているのか?、どんな言葉で説明しているか?、どの資料をどんな場面でどのように使うのか?、といった話をZOOMなどのWEB会議ツールを使って、自らみんなの前で説明し、それを録画。あとはその動画をアップして、それで一つのコンテンツになります。

 

OJTで、トップセールスが毎回、相談者の課題に応えたり、工夫しているポイントをレクチャーしたりしていてはいくら時間があっても足りませんが、このように一度録画をして、しっかりと学習プログラムとして整理しておけば、いつでも何度でも、個別に学習を進めることができるのです。

 

管理職自身の成長は、自社内だけの研修では最大化できない

これまでの現場教育の課題の解決法についてお話ししてきましたが、この問題を本質的に解決し、人を育成できるマネージャーを育て、人が本当に育つ組織を創る為にもう一つ重要なことがあります。それは、管理職、プレイングマネージャー自身の成長も実現する学習の仕組みです。管理職が学ぶべきことはその責任の範囲の広さから考えても、非常に多くあります。

 

例えば、効果的な指示の出し方、リーダーシップの発揮、コーチングスキル、ハラスメント問題への意識など幅広い内容です。そして、これら共通する重要なことは、ただ知識を得る学びでは意味がなく、学んだことを現場で実践し活かすことができて、初めて効果を発揮するという点です。

では、「学んだことを実際にできる」状態にするために必要なことはどんな事なのか?

それが「INPUT」と「OUTPUT」を繰り返せる仕組みです。

ただ座学で学ぶだけでは「INPUT」のみになってしまい、「知ってはいるけれど、実際にはできない」という状態のままになるケースはとても多いです。やはり現場で生かせるようになるには、実際にやってみること「OUTPUT」が何より重要です。

つまりINPUTしたことをOUTPUTしてみる。そして実際にやってみた結果で、自分のどこが課題なのか?より強化すべきことが何か?が明確になります。それがまた次のINPUTにつながり、またそれをOUTPUTする。この繰り返しによって、「知ってはいる。理解はしている」という状態から「現場で実際に活用できる」という状態になっていきます。

これは実はとても自然なことで、例えば、英語の習得やゴルフなどのスポーツにおけるレベルアップに置き換えても「INPUT」「OUTPUT」を繰り返しながら、私たちは何かを習得していますよね。「学んだことを実践で生かす」レベルになるには、この「INPUT」と「OUTPUT」を繰り返せる仕組みがとても効果的なのです。

 

ですが、管理職育成において、これを自社内だけで完結させようとすると、一つ大きな課題があります。
それは、管理職が社内で「正確なフィードバックをもらうことは難しい」ということです。例えば、指示の出し方についても、自分の部下に「今の私の指示の出し方どうだった?」と聞いても、基本的にはポジティブな内容が返ってくるのではないでしょうか。もし仮に部下がその指示の出し方に改善点があるな、と思っていたとしても、なかなか上司に向かってストレートに「今の指示は○○の部分がわかりにくくて、もう少し××してもらえた方が、理解しやすいです」とは伝えにくいのではないでしょうか?

 

こう考えると、社内だけでは「マネジメントや人材育成における自身の課題点」についての客観的なフィードバックがもらえにくい状況と言えます。これでは「自分が教えてもらってきた通りのやり方」を改善することは更に難しい状況になりますね。では何が必要なのか?やはり、「自社内だけで何とかする」のではなく、他社や他業界の方との忌憚ない意見交換や時には率直なフィードバックをもらえる環境が必要なのではないでしょうか?

  • INPUTとOUTPUTを繰り返す、実際にやってみることができる環境
  • 自社内だけでなく、他社・他業界からの外部の刺激を受けることができる仕組み

を実現したのが、弊社が提供している「Smart Boarding」です!

 

Smart Boardingの特徴

Smart Boardingでは、動画で学ぶEラーニングコンテンツと、オンラインのライブレッスンという仕組みがあります。動画でINPUTした内容を、このオンラインライブレッスンOUTPUTするのです。弊社プロの講師とSmart Boardingを使っている他企業の参加者様とつながって、ロープレやディスカッションすることで、「実際に現場でできる」という状態まで引き上げていきます。

このライブレッスンには、様々なテーマが設定されており、6カ月先までスケジュールが出ています。自分が学びたいテーマのライブレッスンに参加すれば、他社の同じ悩みを持つ方からのフィードバックや、弊社プロの講師からのフィードバックが受けられるのです。これにより、社内では受けられない率直なフィードバックを受けることができます。

もちろん、既存のEラーニングだけでなく、先ほどのように自社で作った管理職向けのコンテンツがあれば、まずはそこでINPUTを行い、学んだ内容にあったオンラインレッスンに参加してOUTPUTしてみると非常に良いのではないでしょうか。

弊社では、人材育成、コンサルティング事業で培ったノウハウを活かし、Smart Boardingのサービスの一環として、自社の未来像から逆算した、「求める人材像」を育てる教育プログラム作りをサポートしています。

今回お伝えした、現場教育の学習プログラム化についても、その前提として、企業としてこれからどんな成長を実現していこうと考えているのか、そのために社員にどういった人材に成長していってほしいのか、といった部分を明確に描き、そこから逆算してプログラムを作っていくことで、社員にとって、魅力的な「学び成長できる環境」を実現することができます。現場教育の学習プログラム化の実現に向けて、少しでもお力になれればと思います。お気軽にご相談ください。

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