公開日:2024.11.08

更新日2024.11.19

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その褒め方、逆効果かも?研修講師が褒め方のポイントやコツを解説!

こんにちは、「7つの習慣(R)」研修ファシリテーターの松村です。

今回は、
「部下への褒め方がわからない…褒めて逆効果になる場合もあり悩んでいる…」
というお悩みについて、お伝えできればと思います。

 

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褒める目的とは?

「褒める」目的とは、何でしょうか。
部下のモチベーションを上げること?それとも、良い関係を作ることでしょうか。

 

いいえ。実は、「良い行動を習慣化すること」です。

 

「いやいや、モチベーションをあげるために褒めるんだよ」と思われる方も
いらっしゃると思いますが、褒めたことで高くなったモチベーションはどれくらい続くのでしょうか?

 

上司や先輩に褒められて、頑張ろう!と思う経験は、誰しもあると思います。
しかし、大体の場合は一晩寝たらそのモチベーションはリセットされて戻るといわれています。

 

つまり、モチベーションではなくその時のテンションがあがるだけなのです。
 × 褒められる = モチベーションが上がる
 〇 褒められる = “テンション”が上がる

 

では、褒める目的が良い行動の習慣化とはどういうことでしょうか。

 

シンプルですが、
部下のしている行動で、「素晴らしいな」「ほかの人も真似してほしい」と思ったとき。
その行動をぜひ今後も続けてほしいという思った時。
これこそが褒めるタイミングです。

 

例えば、会議にて部下の発言が良かった時。

「今日の会議、〇〇さんのこの発言良かったね。事前に分析して準備していたんだね。
先を見通した発表と準備、素晴らしいね。」

と思ったらそのまま褒めればいいんです。

 

 

褒めることで〇〇さんのモチベーションが上がる・上がらないは結果として気にする必要はありません。
ここでのポイントは、「会議でのあの発言は会社では必要なんだ」「受け入れられるんだ」ということを
理解してもらうことです。

 

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上手な褒め方(“I”メッセージ )と褒めるときの注意点

ではどのように褒めることで、効果的に相手に伝わるでしょうか。
今回は、2つの手法と陥りがちな褒め方の落とし穴についてお話ししていきたいと思います。

“I”メッセージと”YOU”メッセージ

より効果的に褒めた内容が伝わりやすいと言われているのは、“I”メッセージです。

 

“I”メッセージでは、褒める側=自分自身を主語にして伝えるため、相手を評価する褒め方から、
自分の意見・感想を伝える褒め方に変化します。

 

例えば、「僕は〇〇さんを、頼もしく思っている」「私は、〇〇さんが働きかけをしてくれてうれしかった」という伝え方をすれば、自分が嬉しいと思っていることを伝えます。

 

私が誇りに思っている、嬉しく思っているなど、「“I”メッセージ」を意識しながら褒めることが大切です。
褒める目的である「良い行動の習慣化」に近づくコミュニケーションを取ることができます。

 

一方で“YOU”メッセージでは、褒められる側=相手を主語にして伝えます。

 

例として、「あなたすごいね」「〇〇さん、さすがだね」という言い方です。
この伝え方には気を付けるべきポイントが2つあります。

 

1つ目は、“YOU”メッセージでは、相手を評価する言い方のため、信頼関係がベースに必要という点です。
信頼関係がある間柄で使う場合は、「〇〇さん、さすがだね!」という言葉を素直に受け入れてもらえます。
ただし、そうでない場合は、かえって反発的な受け取られ方になってしまうことがあるのです。

 

2つ目は、人によって嬉しい褒められ方・褒め言葉が違うという点です。
「頼りになるね!」「さすがだね!」など、嬉しい褒められ方・褒め言葉は人それぞれ。
そのため、どの言葉が相手に響くかを把握しておく必要があります。
自分を主語に意見や感想を伝える“I”メッセージの方が、相手の褒められポイントをきちんと把握して
褒めないと、反発されたり、響かなかったりするリスクがある“YOU”メッセージを使うより、
スムーズに意図が伝わりやすくなります。

“I”メッセージを上手に使っていきたいですね。

 

褒めるときの注意点 ~陥りやすい褒め方~

さて、上手な褒め方について、お読みいただきましたが、
ここからは、褒めるときに陥りやすい注意点をお伝えします。

 

特に、マネージャーや管理職の方がよく陥りがちな例は、「褒めてから注意する」という方法です。
例えば、褒めたら調子に乗ってしまうから、褒めた分だけ落とすなど。

 

こちらのシチュエーションで考えてみましょう。

 

■褒めるポイント
部下のAさんが会議中に積極的に発言してくれていること

■伸ばしてほしいポイント
その行動を他のメンバーもできるように働きかけをしてほしい

 

Case 1: 「褒めてから注意する」褒め方

 

それでは、“I”メッセージを取り入れた褒め方ではどうでしょうか。

 

Case 2: “I”メッセージを取り入れた効果的な褒め方

どちらも内容は同じですが、言い方ひとつで伝わり方が180度変わってしまいます。

 

特に「褒めてから注意する」伝え方では、「最後の内容が言いたかったから、クッションで褒めたんだな」ネガティブに捉えられてしまう可能性も。

 

講師としてご支援させていただく中で、
「褒められた後に注意されると、注意された記憶の方が覚えているんですよね」というお話もよく聞きます。

 

自分は褒めたつもりでも、相手は褒められた記憶がなくなり
結果、「ダメ出しされた…」という状態になるのです。

 

褒める目的である「良い行動を習慣化する」ためにも、“I”メッセージは非常に有効です。

 

相手への期待を込めて、ぜひ今日から「“I”メッセージで褒める」使ってみてはいかがでしょうか。

 

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まとめ

「褒める」ことについて、今回は「褒める」目的・効果的な褒め方という観点でお伝えしました。

 

大事なことは、褒める目的は「良い行動を習慣化してもらう」ということです。

 

“I”メッセージを取り入れることで、意図が伝わりやすい褒め方になり、
良い行動の習慣化につなげることが出来ます。

 

 

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この記事を書いたコンサルタント

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松村 聖也

株式会社FCE

東証一部上場コンサルティング会社にて、営業職に従事、北海道東北地区を担当し、トップセールスの成績を収める。 経営者・管理職・教員に対して、20,000名以上に対して研修を実施するとともに、年間約200社の経営相談を行う。外郭団体における役員としてトレーニング講師も務める。

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